エル・カザド 第25話「聖なる女」

旧聞且項目違いですが「NHKスペシャル・世界里山紀行」の梶浦由記さんの音楽感動しました。お洒落で趣深くて良いですよね。笛も弦もピアノもマリンバによる竹を打った音の模倣?も良いですねぇ。映像と相俟ってとても完成度の高い芸術作品になっていたと思います。早苗タソの語りも良かったですし。
お盆は良質の番組が雨霰と放送されていて、いまちびちび消費している所です。

思っていたよりずっと良い出来の最終回(違)だったので驚きました。

しかしナディアと被りますね。殆ど懐かしいのレベルです。そう考えるとやっぱり物語り全体の構成も結構似ているんですよね。NOIRの感想を書いた時もアルテナとガーゴイルを比較しましたけど、ローゼンバーグも併せて比較できそうです。
ローゼンバーグがバリアー?で銃弾を弾いた時は思わず「硬化テクタイトか!」と脳内で呟いてしまいました(笑)ブルーアイズが二人を蘇らせようとするシーンなんか思わず笑ってしまったと共に、往時の感動と今見ている映像への感動の区別が、なかなか自分の中で付きませんでした(笑)周囲で人がぼさっと立っている雰囲気から、ブルーアイズの体の折り方までそっくりです。しかもハイビジョン仕様の映像なので構図はこっちが更に良いと思います。

二人が死んで並んで横になっている映像も、百合的にはかなり高いレベルの絵だったと思います。ブルーアイズの息遣いが荒くなったシーンはまさに大人の領域です。

物語を陰惨な復讐劇にしなかったのもカラッとした明るさがあって良かったです。NOIRも実はそういう話だという噂も有りますけど(笑)

最後の砂漠での決闘も非常に良い雰囲気だったと思います。ローゼンバーグが目を細めるシーンが格好よかったですし、トカゲも音楽も素晴らしかったです。
総括的な感想としては、自然な感じでみんな成長しているのが良い所です。ブルーアイズなんか最初の頃とは殆ど別人で、今回は見た事が無い位情感豊かでしたし、他の人についても言わずもがなです。
アニメには設定がどうだとか辻褄がこうだとかそういう要素もありますが、人の心が描けていれば私は作品としては十二分に満足です。終盤の方の結束感は見ていて単純に心地良いものが有りました。エリス、私は貴方が妬ましい。というローゼンバーグの台詞も、人の繋がりに対するコメントだったと思います。この言葉に実在感と含蓄が出た時点で作品として成功したといえましょう。
見た事のある様な映像・プロットも多くて手放しでは賞賛できませんが、その点は非常に良かったと思います。

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