電脳コイル 第26話 ヤサコとイサコ

名作ここに完成
凄かったですね。比較するのはあんまり良くないかもしれませんけど、面白さ・内容の深み共に同じマッドハウスのCCさくらと並び立つと思います。あんまり楽しみなので、ビデオに録ったものを観る決心がつかなくて、周囲を30分位ぐるぐる歩いて回っていました(笑)

ヤサコとイサコの必死な遣り取りが良かったですね。最後に物を言うのはああいう愚直な方法ですよね。イサコ様の髪を下ろした姿は美しゅうございました。
マユミちゃんは結局描写の追加は無しでしたね。あと端折られた所かどうかは分かりませんが、残念だったのは作中でフミエちゃんとオヤジの関係の成熟が描かれなかったことですね。別に成熟せずともあのままでよいのかも知れませんが・・・。これとおばちゃんのお漏らしシーンが映像化されなかった事が、非常に残念です。あと欲を言えばイサコ様の制服すg(以下略
小此木父は重要なポジションにもかかわらず隨分描写が無かったので、いきなり出て来て美味しい所を全て攫って行ってしまうのではないかと危惧していたのですが、繋ぎ的な描かれ方に終わっていて安心しました。会社がどうこうとか色々大きな話になりましたけど、最後は子供達の物語として収束すべきだと思っていましたから。

それにしても、ヤサコのキスが波乱の始まりの一つだったんですね。女の子の心理の微妙なすれ違いは常に大河な話になる可能性を秘めているものです(笑)

コイルス空間のカンナの正体は納得でした。フォローがあって有り難かったです。
電脳メガネは精神疾患の治療に使うものだったんですね。電脳ペットなんてものがいるのもその延長線上に有るのかもしれませんね。
ED曲の「空の欠片」のフルヴァージョン(多分)も感動的な仕様でした。最後のシーンは美術・脚本・演出・音楽と最高で、私はデンスケ出で来い!と念力をかけていたのですが、出てきてくれて本当に嬉しかったです。あらゆる意味で美しい映像でした。
他にも良いシーンがたくさん有りましたけど、長くなりますから(笑)

昨今は本作に限らず心を繋ぐ事の重要性が強調される事が多いですけど、その在り方は人それぞれで良いんですよね。何時も人の輪の中に入っている事が心地よい人もいれば、普段は遠くにいてたまに深い繋がりを形成するのが心地よいという人も居ます。最後の2人の関係は、深く関わり合いながらも、それぞれの本分に帰ったということでしょう。
マユミちゃんが出てくることで話のバランスが取れましたが、前者は周囲に流されがちだし―――イサコ様が心を繋ぐ道は細いと良く仰っておられましたけど―――後者は時に本当に周囲との関係が切れてしまうことが有ります。交錯させる事によってそれぞれの良い所と危うい所を焙り出し、対照的なヤサコとイサコを見事に描き切った作品でしたし、2人共ちょっぴり強くなってそれぞれ歩んで行くだろう事を予感させる最終回でした。
スタッフの方々は構想段階から、丁寧なお仕事お疲れさまでした。良い作品を有難うございました。

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