落ち着いた、区切りの付き方でしたね。
名前の敬称の話とか、マリみて特有の繊細な距離感の描写で、とりあえずの最終巻の話として意外と相応しかったかもしれません。
旧三薔薇さま達は相変わらずキャラクターの力が強いなぁ、と思いました。71pの聖さまを見守る蓉子さまの眼差しが、変な偉大な才能を持つ子供の親のそれの様で、微笑ましかったです(笑)
令ちゃんの照れる描写が思春期真っ盛りで、令さまと祥子さまのカップルは凄いのかも知れない、と思わされました(笑)動揺しつつも、目線の高さが同じ所に痺れます。
三年間は人が成長する期間として短いような所も有りますが、そういう意味で言ったら、助走の先まで見えそうな、上手く力の抜けた卒業の描写だったと思います。
世の中には悪い意味の歪さで注目を集めるような作品や、定型化した人物造形・遣り取りばかりの作品も多いですが、その中でマリみてはファンとしてその世界の周縁に佇んでいるだけで幸せになるような、稀有な作品でした。今野先生、とりあえずはお疲れさまでした。
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